Story
あたかや
当社は越前漆器の産地、福井県鯖江市河和田地区で漆器の製造・販売をする会社として1994年に起業しました。
当初は主にホテルや旅館など、業務用漆器を販売しておりましたが、2004年に自社ブランド【atakaya]として製作し、インターネットでの販売を中心にした経営展開をしています。
安宅 健一(昭和12年12月11日生)
丸物木地師 作家名:一峯
(元伝統工芸士)
石川県の白峰村の出身。中学を卒業後、祖父に弟子入りと同時期に、河和田に移住。
昭和40年に職人として独立。平成9年に『福井県伝統的工芸優秀継承者』として受章。
令和5年に正式に引退。
成り立ち
昭和初期以降、産地の繁栄と共に木地師・塗師・蒔絵師・沈金師など多くの職人が移住をしてきました。
代表である安宅勇二の父・祖父も丸物轆轤木地職人であり、石川県白峰村から河和田の産地に移住をし、越前漆器を支える職人の一人として生きてきました。
安宅勇二は幼少より父の手伝いをする中で物作りに自然に接する機会も多く、また隣近所、同級生の家も職人であったりと、気が付けば漆器の物作りの中で成長してきました。
ただ、そんな漆器産地もある時期より、生活の環境変化での漆器離れや安価な輸入品など、売上の減少に伴い職人さんも仕事が激減し始めました。
そんな中で従来の継承をしつつもなんとか自分なりに新たな形で貢献できないかとの想いで起業しました。
幸いにも友人や幼馴染、知人なども職人として多くの繋がりもあり、現在も当社の物作りを支えてもらっています。
当社のロゴマークも父の仕事で使うカンナをモチーフにして、職人の心を原点にとの想いでデザインしています。
もっと自由に楽しむ
起業時は主にホテルやレストラン・割烹などの業務用小売として営業をしていましたので、お料理と漆器との関係性や使い方、料理人の想いなど経験や知識も学ぶ事ができました。ただ、業務用ではやはり和食がメインとなり、デザインや業務用としての制約もありました。また、展示会などで一般の方とのお話では、漆器のイメージがかなり固定されている事にも気付きました。そんな中で次第に自分が作りたい、目指した漆器が見えてきました。
”もっと自由に楽しむ”
デザインも使い方も、もっと自由に楽しんでもらえたら、そして何よりも自分が自由に漆器をデザインしたいとの想いで自社ブランド「atakaya」を立ち上げました。
自分たちで自由な想いでデザインした商品、またこれまでも愛されて永く引き継がれたデザインの漆器を一度フラットな目で見直して、自由な使い方の提案などを中心に商品作りを始めました。
ザ・ペニンシュラ東京様でのご依頼で製作
ECサイトでの販売
もう一つの転換のきっかけはECサイトでの販売にありました。
自社ブランドでは自由にデザインできるものの、個性的な分だけ量販には向きませんでしたが、ネットショップの普及もタイミングでした。
そこで、楽天・yahooなどのモールで販売をする事で、多くの方に見て頂き、当社の個性的なデザインを受け入れて頂けるお客様に出会えるこ事ができました。
また、そんな当社の商品を見て頂いたホテルや飲食店、企業の方などもインターネットを窓口でお話を頂けるようにもなってきました。
これまでも・これからも
漆器の製作を取り巻く環境では素材の高騰や職人さんの高齢化、減少など多くの課題があります。
ただ、そんな中でも職人さん独自でブランドを立ち上げたり、新しい技術や素材を開発している工房もあります。
息子さんが後を継いで修行中の若い人や、漆器に興味を持って県外から移住し、弟子入りして、独立した若い職人さんなど頑張っています。
漆器は日本を代表する伝統文化である事は間違いないです。そして生まれた時から身近にある当社にとっても大切な存在です。
当社としてもまだまだ作りたい商品もあり、いろんな企画も練っています。職人さんとコラボしたり、協力したり、企画をしたりと皆様にご提供できればと思います。
About Us
Stuff
安宅 勇二
Yuji Ataka
あたかや 代表、デザイナー、ディレクター
1968年(昭和43年)生まれ
福井県鯖江市河和田地区(越前漆器産地)で丸物木地挽き職人の長男として生まれる。
福井工業大学で建築学の空間芸術学を専攻。卒業後、越前漆器メーカーで営業として勤めてから1994年に『あたかや』として独立。
安宅 洋二
Yoji Ataka
あたかや デザイナー、ディレクター
1973年(昭和48年)生まれ
福井県鯖江市河和田地区(越前漆器産地)で丸物木地挽き職人の次男として生まれる。
東海大学で機会工学専攻。卒業後アイフルホームに営業として入社。その後、「あたかや」に入社
Gallery&Office
open am10:00~close pm6:00 定休日 土日祝日
※2024.1.10~2024.6.1は改修の為、見学不可
アクセス
・自動車:鯖江ICより河和田方面へ
・電車:JR鯖江駅よりタクシーで20分